「ウイルス作成罪」創設か
「ウイルス作成罪」創設、刑法改正案を今国会提出(読売新聞)との記事が。著作権法の改正案もそうだが、実に乱暴な法案が続々登場していることになる。このままではとんでもない国が出来上がってしまいそうで本当にまずい。
コンピュータウイルス自体は極めてはた迷惑なものであり、社会生活への実害が発生する。実害に対する損害賠償は大変意味のあることだと思うが、「作成それ自体」「所有それ自体」というのが、実際の法文上どう書かれているのか非常に気になる。例えばアンチウイルスソフトを使用していれば、実際のウイルスを含んだファイルは特定の場所に移動されるが、この状態でもマシンの内部に保持していることになるのだろうか? 現実問題、私たちシステム屋の場合、ウイルスチェックサーバーの構築などをする時に、どうしてもサンプルとしてのウイルスが必要になるケースがあるのだが、これも抵触するのだろうか?
それはそれとして、付帯した「接続業者に対する、最大90日分の送信履歴保存を義務づける」という点がトンデモの世界である。2004年現在のメールトラフィックから考えても、数日分保存するだけでも極めて膨大な容量になることが容易に想像できる。90日などというのはあまりに非現実的だろう。まともに対応しようと思ったら、プロバイダは軒並み設備増強しなくてはいけないのではないか。ただでさえ価格競争が激しい中でこんな要求をされたら商売が成り立たない企業も出てくるだろう。
また記事でも触れられているように、捜査目的だけで憲法に保障された通信の秘密に関わる部分をどうこうしようという点が問題だろう。憲法改正を狙っている勢力が動いているところから想像すると、実は憲法側をいじって、こうした国家による管理を強化しようという思惑があるのかも知れない。
2月4日に「個人情報を不正入手ニュースの不正確さ」で気になったのは「不正アクセス」の定義だった。こちらの件もネットでは大いに議論を呼んでいるが、欠陥の指摘を業務妨害と言いつのることが可能なようでは、誰も欠陥自体を指摘しなくなってしまう危険がある。
国民の自由を制限する方向の法案ばかりが目立つ一方、抜け穴だらけの特殊法人改革やら高すぎる公務員年金など、官の優遇をなしくずしに続けているわけで、このままだと年金どころか税金も払わない、いや、払えない日本人が急増するに違いない。
ところで本日は新生銀行が上場を果たした日だが、要するに税金を10兆円くらいつぎ込んで、外資に10億円で叩き売って、買った外資に1兆円くらい儲けさせたという悲惨な出来事である。つまりはせっせせっせと税金の無駄遣いをしているわけなので、年金不払い運動の次は税金不払い運動しか残っていないよなあ、と思うわけなんである。
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