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2004.05.10

Winny作者逮捕は強引過ぎると思う

ウェブ上の新聞だけでなく、各紙の夕刊でまで1面記事になっているという異様な事態が生じている。Winnyという名のファイル共有ソフトの作者を著作権法侵害幇助容疑で逮捕した、というものである。

ネットでも非常に多くの議論が飛び交っているが、包丁を使って殺人事件が起きた時に、包丁職人を逮捕するようなもの、である。そもそも非常にムリがあるのだ。それが許されるのなら、まずはウイルス蔓延幇助罪でマイクロソフトが検挙されなくてはいけないはずである(常習犯であることも明らかなので、厳罰に処するべき(笑))。

非常に怪しいのは、各紙でかなり共通した報道内容となっていること。
特に、

「結果的に自分のやった行為が法律にぶつかってしまうので、逮捕されても仕方ありません」と話しているという。
というあたりが極めて疑わしい。逮捕直後の警察談話などというものは全く信用できないものである。そもそも取調調書だって、絶対に容疑者の言葉通りになんて記録しないのだから。

法律に抵触しない行動を取っている人間を、強引な容疑で逮捕するなんてことは許されないだろうよ。
大変だとは思うが、略式裁判ではなく正式な裁判で無罪を勝ち取って欲しいと切に願うものである。

ついでに言うと、各紙の記事では、警察や自衛隊からの情報流出にも触れているが、これはまったくのお笑いである。

今年3月、ウィニー利用者だけに感染するウイルスが広まり、京都府警や北海道警の捜査報告書、高知市消防局の火災報告書、陸上自衛隊の隊員名簿などが相次いで流出。容疑者の実名なども記載されていたため、警察官らのウィニー利用に批判も高まっていた。

読売新聞記事より

これは最高のジョークだ。この流出というのは、要するに使った人間のスキル不足を露呈している話であって、Winnyというソフトウェア自体と情報流出は無関係なのだ。例えば電子メールで言うなら、間違って秘密のファイルを添付してしまったとか、宛先を間違って、送ってはいけない人に送ってしまった、というレベルの話である。まさに逆恨みである。

この情報流出事件の後だからこそ、今回の逮捕はかなり不当で強引なものになったのだろう。
実は単なる逆恨みなのだと思うが・・・。
逆恨みで、一般市民が逮捕・告発なんてされたら堪ったもんじゃないです。

(追記)
ところで、著作権侵害幇助容疑、と呼ぶからには、まず前提として著作権侵害で有罪となった事件が必要なはずだ。これは取り敢えず、Winnyによるファイル頒布で逮捕された2名がいるから、一応実体はある。しかし、ソフトウェア作者がこの2名に対して、なんらかの幇助を行ったと言えるのか? 配布している本人は、「著作権侵害となるような行為は行わないで下さい」と書いているのに? 作者の指示に従わなかった2名が悪いのではないのか?

殺人幇助なら、必ず殺人事件が存在するのである。

 コンピュータソフトウェア著作権協会などの2003年の調査によると、「Winny」を含むファイル共有ソフトの利用者は、過去に利用経験がある人を含め推定約185万人。現在利用している人が入手したファイル数は平均162で、その大半が著作権法侵害の疑いがあるという。

 「人気映画やゲームソフトなどの違法な“公開”が多数行われているのが現状。被害額は算定できない」と同協会は嘆く。

産経新聞

という談話を見よ。
被害額の算定すら出来ていないのだ。
一体、幇助したとされる実体はなんなのだろうか?
行方が気になる事件である。

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