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2005.07.30

偽装CCCD!・・・いや、偽装CD-DA?:輸入元、東芝EMIの謎

本日、私個人としては初めての出来事に遭遇した。HMVから通販で購入した輸入盤CDに、東芝EMIの名前で「このCDは、コピーコントロールCDです」というシールを貼りつけられていたのである。

テキストオンリーに徹して来た本blog初の写真入り記事となる(笑)。

今回購入したのは、Van Der Graaf Generatorのリマスター再発盤である。

World Record (HMV)
Quiet Zone (HMV)

以下が届いた盤の裏面。

VDGG1

シール部分の拡大図を以下に掲載する。

VDGG2

見た瞬間、まずは返品しようと思った。Amazonであれば、「カタログの記載と違ってCCCDだった」というのは十分な返品理由となる。HMVもカタログ上、なるべくCCCDである場合は表記しようと努力はしているようなので、返品は受け付けられると予想した。

しかしよくよくCDケースの中の裏ジャケ部分、とくにバーコード周辺、生産国表示あたりを見ると、通常のCDにしか見えない。CCCDであるならば、EU盤などでも、はっきりと「Copy Control」の文字が書かれているのが普通である。

そこで一つ賭に出てみた。とりあえず、一つは開封して、本当にCCCDなのか確かめてみることにした。
PCのCDドライブに入れてみて、普通にRealPlayerで見てみると、トラック数表示はジャケットと合っているし、CDDB情報も問題なく取得できる。そのままHDDへ保存してみると、なんということもなく保存出来る。要はフツーのCD-DAだったのだ。

それならば、おそらくもう一枚もそうだろうと確かめてみると結果は先の1枚と全く同じ。
つまり、東芝EMIの名前で「このCDは、コピーコントロールCDです」と表記している内容は全くの虚偽表示だったのである!!!

さて、VDGGについては2005年4月に「[CCCD]世界中で悲嘆と怒りが:再結成Van Der Graaf Generatorの新譜」という記事を書いた。その後の再発シリーズでは、VDGGの作品8作とPeter Hammillのソロ第一作「Fool's Mate」の全9枚が順次リリースされてきている。7月には最後の3枚がリリースされ、本日手元に届いた訳だ。

さて、本日時点でHMVとAmazon.co.jpの価格を見比べて見て欲しい。

7月発売分
World Record
HMV EU盤 1975円
Amazon JP US盤 3714円

6月発売分
Godbluff
HMV EU盤 1799円
Amazon JP US盤 3778円

5月発売分
The Least We Can Do Is Wave To Each Other
HMV UK盤 2099円
Amazon JP UK盤 2725円
この盤については、下記日本盤でのAmazonユーザーズレビューがなかなか興味深い(笑)。
ザ・リースト・ウィ・キャン・ドゥ・イズ・ウェイヴ・トゥ・イーチ・アザー(紙ジャケット仕様) 国内盤 2600円

日本盤の紙ジャケシリーズは、大体本国リリースから2~3ヶ月遅れで進んでいく予定らしい。UK5月発売分は紙ジャケが7月、UK6月発売分は9月予定だ。

ところで、CD1枚ものが3700円などというキチガイ染みた価格のAmazonだが、実はUK盤発売前の予約受付段階が存在した。その時は「UK盤」であり、価格はおよそ2700円ちょっと。発売日を過ぎたあたりから「UK盤」は「US盤」になり、価格が高騰している。US盤で3000円以上というのは、日本盤やUK盤が一度アメリカに輸出され、それを再度アメリカから輸出するようなケースででもなければ考えられない。実際そうなのではないだろうか。

前々から、輸入盤予約受付、日本盤予約受付、輸入盤リリース、日本盤リリースというタイミングごとに価格が変動するのは気づいていたが、今回のVDGG再発は、5月からおそらくは10月か11月までにまたがって続いていくため、途中経過を観察しやすいと言えるだろう。

こうした状況の中で、東芝EMIがCD-DAをCCCDであると偽装して卸していた事実に出くわしたのである。牛肉やら農産物の偽装表示に比べれば人体への影響がほとんどないに等しい内容だが、偽装には違いあるまい。これが店頭に並んでおり、その場で確かめることが出来なかったとしたら、購入をためらってしまうのが自然だろう。自らが輸入して卸した商品が売れにくくなるよう工夫しているのである。

レコード会社自身がこういうことをしておきながら、「最近CDが売れないが、際限ないコピーがまん延していることとの因果関係は否定できない」などと言われた日には、片腹痛いを通り越し、あきれるを通り過ぎ、かと言って怒り心頭とも言えないので、せいぜいが一生懸命罵倒、というあたりに私の気分は落ち着くのだった。

上記発言の周辺事情は時系列から推測する(自称)権利者団体の目論見(Where is a limit?さん)というエントリが、最近のニュースを時系列で整理して下さっており大変興味深いのでご一読を乞う。

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Comments

そもそもVDGGをCCCDにする意味がわからないですね。
誰が買うのかまったく見えてないですよー!と宣伝してるようなものです。
しかもCCCDシールまでご丁寧に貼ってくれるとは、い、いい仕事してる、、、

Posted by: 趣味の問題2 | 2005.07.30 at 01:55 PM

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