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2005.11.17

パブコメ:コンテンツ専門調査会デジタルコンテンツ・ワーキンググループ

エントリを書く時間が取れませんでしたが、「コンテンツ専門調査会デジタルコンテンツ・ワーキンググループにおける意見募集」というものが11月15日締め切りで実施されておりました。告知から締め切りまで2週間という、かなり拙速な募集でした。

それはそれとして、締め切り日の朝に、この委員会の議事録が公開されたのですが、これが実に目を覆いたくなるような悲惨な内容です。暗澹たる気持ちになります。委員の選考自体が間違ってるだろ!とツッコミたくなる惨さです。

ということで、締め切り時刻を過ぎてはいましたが、下記のようなコメントを送りました。

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「コンテンツ専門調査会デジタルコンテンツ・ワーキンググループ(第1回)議事録」を拝見しました。暗澹たる気持ちになりました。なぜなら、デジタルコンテンツの未来を検討すべき委員会で話されている内容には、あまりにも現実を無視した、誤解もしくは無知によるとしか思えないものが多いからです。

以下に部分を引用しつつコメントします。

 ですから、今、iPodが非常に話題になっていますけれども、iPodによって実演家たちに幾ら還元されるかということを考えますと、非常に微々たる金額ではないかと。もうiPodを発明した会社は非常に空前の利益を上げていながら、作曲家、作詞家に対して還元されている金額は幾らなのかという調査を一回この会ですべきだと思います。

=>iPodはプレーヤーです。これはカセットテープレコーダーなどと同等に扱われるべき機器であって、機器の売上利益を著作権者に還元する義務は全くありません。機器への補償金制度を睨んだ強引な主張であり、まるっきり筋違いだとしか思えません。

著作権者への還元を考えるなら、配信許諾を出している著作隣接権者や、管理手数料を徴収している著作権管理団体に焦点を当てるべきでしょう。「配信に関してはプロモーション」と主張し、実演家にはまったく還元していないレコード会社もあるそうです。これはまさに搾取であり、追求・糾弾されるべき状態でしょう。


CDショップでレンタルCDを借りてきて、例えばMDに落とすというようなことをされてしまった場合、全く補償の仕方がなかったと、または何回コピーされたかということがわからなかったと。

=>完全な事実誤認。レンタル料金には著作権者への補償金が含まれているし、MDメディアにも補償金が含まれている。この点がそもそも「補償金の二重徴収」として問題視されている状況があるにも関わらずこの発言、というのはかなり酷いと思います。


 私は、先ほどiPodの問題が出ましたけれども、ああいった製品は、日本から発信されるべきものではなかったのかと。インフラも整っていて、メーカーさんもたくさんいて、しかも良質なコンテンツがあるということを考えれば、ビジネスの仕組み、その他は日本から出てくるものではなかったのかと

=>これも酷い発言だと思います。なぜ日本でiPodが生まれなかったかを考えれば、現在の著作権法、現在の著作隣接権者、現在の著作権管理団体が、全て過去のスキームにしがみつき、変化を嫌ったからだと思えます。つまりは、このワーキングチームが解消すべきような障壁があまりにも多かったが故に、日本ではチャンスを逃したのだ、という認識から始める以外にないでしょう。


もちろん上記引用は部分であり、各委員の見識を全て反映したものだとは言い切れませんが、上記のような誤謬を含んだ内容を話されている時点で、すでに委員としての適格性に疑いを生じさせざるを得ません。

このような基本的な認識については、委員会の中でもすぐに指摘するなどし、あまりにも恥ずかしい議事録を公開せずに済むようにしていただきたいものだと思います。

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