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2008.06.08

サマータイムが(まかり間違って)実施されたら働くな(笑)

サマータイム10年にも、排出量取引も導入…首相表明へ(読売新聞)

数年置きに、思い出したように囁かれては消えるサマータイム導入。私は100%反対の立場なのだが、参考にしているのはサマータイム経験者である小林信彦氏の意見である。

小林信彦と言えばある世代にとっては怪人オヨヨ、別の世代にとっては紳士同盟などの小説を書いた人であり、また別の人にとっては映画評論家かも知れない。その作家・評論家である小林信彦は、週刊文春でコラム連載「本音を申せば」を持っているが、これまでに3回サマータイム導入反対の意見を書いてきている。現在発売中の6/12号でも再び反対意見を表明している。

前振りの後、まずは5/24朝日新聞天声人語を取り上げている。

<3年前の本社の世論調査では、導入への賛否はキレイに二分されていた。あれこれ味を想像するだけでなく、一度食べてみて判断する手はないかと思う。>
イヤミな文章である。毒入りギョーザも一度食べて判断しろというのか。サマータイム(夏時間)が毒入りであるのを、ぼくは知っている。なぜなら、かつて、四年間、体験しているのだから。
今でもサマータイム導入の話が出ると、高齢者はほぼ反対するそうだが、それは過去に経験したことがあるからだろう。いきなり生活時間帯を1時間早めようとしたら、しばらくの間は身体が慣れず、まずは不調になるのは目に見えているような気がする。
サマータイムとは、春から秋にかけて、日本中の時計の針を一時間すすめることである。仕事を一時間早く始めて、一時間早く終る。いかにもけっこうなことに聞こえる。
日本では、一九四八年(昭和二十三年)から一九五一年(昭和二十六年)まで導入されたが、一向に効果があがらず、一九五二年四月に廃止されている。高校生から大学一年にかけてのことで、眠かった、無意味だった、という記憶しかない。

(中略)

しかし、今回の導入の狙いは、別のところにあると思う。
ずばりといえば、サラリーマン(特に中小企業)の労働強化である。
五時に終わる会社が、もっと明るい内に終わります。そうなると、会社の帰りにビールを飲んだりして、楽しいですよ。お子さんとも遊べますしね。
導入論者は、だいたい、こういう甘言をもてあそぶ。昔もそうで、<明るい生活>をチラつかせたのである。

(中略)

これを自民党に求めている経団連にとっては、こんなうまい話はない。それでなくても、<残業>が問題になっている現在、システムとして労働強化、残業代不払いがやり易くなれば、これ以上のことはない。
仕事が伸びて、翌朝はフラフラで出勤するというのが、一九四八年〜五一年のサマータイムだった。今の日本は、当時より温度が上がっているので、さらにひどいことになる。
そういえば、ロシアでサマータイム廃止法案が下院に提出されたという記事を見た。心筋梗塞による死者が増えているのだ。

そもそもが、サマータイムに意味があるとすれば、緯度が高く、夏と冬の日照時間が大きく異なる地域だけだろう。Wikipediaに載っている「現在実施」「現在は廃止」「実施せず」の地図を見てみよう。高緯度の地域では実施できても、中緯度の地域では実施後に廃止されている実態が一目瞭然である。

またその頃にはなかった要素として、ビデオデッキや電子レンジは元より、夥しい数のコンピュータが社会には存在している。銀行・証券システム、交通システム、医療機器などを一斉に移行させなければならない。

仮にそうした移行コストを「一時的なもの」と切り捨てたとしても、人間が生物である以上、生体リズムの狂いだけはどうしようもあるまい。ただでさえ人口減と少子化に悩み、その上年間数万人の自殺者を生んでいる状況に対して、ダメ押しのように生活ストレスを上乗せしてどうなるというのか。

まかり間違ってサマータイムが実施されるようなことになったら、無理はせず、自分の体調に合わせて生活することを押し通すべきだろう。まず開始後2〜3週間は仕事になるまい。無理せず休もう。みんなで休もう。無理して働くと死ぬぞ!、を合言葉に。夏は暑いから、夜中になって涼しくなるまでなかなか寝付けないだろうけれど、省エネ目的ではエアコンも入れられない。寝付くためにエアコンを入れれば今度は身体に負担が掛かる。なんとか会社に行けたとしても、不調を覚えたら早退しよう。無理して働くと死ぬぞ!、を合言葉に。

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